My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 4
するとプラーヌスはおおと再び歓声を上げ私たちの方に体を向けた。
「お医者様は……」
「あ、はい。私です」
アルさんが少し慌てた様子で顔を上げる。流石の彼も緊張しているみたいだ。
そんな彼に一礼しプラーヌスは言う。
「私はこの国の宰相を任されておりますプラーヌスと申します。お医者様の名はなんと」
「デイヴィスっていうんだよね!」
本人より先に答えたのはデュックス王子。
プラーヌスはそんな王子に優しく微笑みかけてからもう一度アルさんを見た。
「殿下が選ばれたお医者様ならば信頼できましょう。デイヴィス殿、何卒、陛下を頼みましたぞ」
「はい。私に出来るだけのことはさせていただくつもりで」
「大丈夫だよ、じいさま! デイヴィスは凄いんだ。ね、兄さま!」
そしてまた先ほどのように口を押さえデュックス王子は楽しげに笑う。
プラーヌスはそれを見て満足げに頷くと少しぎこちない笑みを浮かべるアルさんに言った。
「期待していますぞ」
――どうなることかと思ったが、一先ず何事もなくこの場は終われそうだ。
(なんか普通にいい人っぽいし)
暗殺者を差し向けた張本人というのはドゥルスさんから聞いたあくまで推測の話。クラヴィスさんの噂のように誤解かもしれない。そう思い、少し肩の力を抜く。
と、プラーヌスがツェリウス王子に向き直り、そこで気付いたように言った。
「おや殿下、髪を切ってしまわれたのですか」
「お医者様は……」
「あ、はい。私です」
アルさんが少し慌てた様子で顔を上げる。流石の彼も緊張しているみたいだ。
そんな彼に一礼しプラーヌスは言う。
「私はこの国の宰相を任されておりますプラーヌスと申します。お医者様の名はなんと」
「デイヴィスっていうんだよね!」
本人より先に答えたのはデュックス王子。
プラーヌスはそんな王子に優しく微笑みかけてからもう一度アルさんを見た。
「殿下が選ばれたお医者様ならば信頼できましょう。デイヴィス殿、何卒、陛下を頼みましたぞ」
「はい。私に出来るだけのことはさせていただくつもりで」
「大丈夫だよ、じいさま! デイヴィスは凄いんだ。ね、兄さま!」
そしてまた先ほどのように口を押さえデュックス王子は楽しげに笑う。
プラーヌスはそれを見て満足げに頷くと少しぎこちない笑みを浮かべるアルさんに言った。
「期待していますぞ」
――どうなることかと思ったが、一先ず何事もなくこの場は終われそうだ。
(なんか普通にいい人っぽいし)
暗殺者を差し向けた張本人というのはドゥルスさんから聞いたあくまで推測の話。クラヴィスさんの噂のように誤解かもしれない。そう思い、少し肩の力を抜く。
と、プラーヌスがツェリウス王子に向き直り、そこで気付いたように言った。
「おや殿下、髪を切ってしまわれたのですか」