カフェオレでお願いします
「……っ、ふ、うぅ……っ」


段々強まっていく涙を、嗚咽を止められない



…………一度でいいから


好きになった相手から
好きだって言葉をもらいたかった


私が好きだって、言ってもらいたかった



だけど



もう………だめ



こんなに痛いの、耐えられない


胸を抉られるような痛み

呼吸が出来なくなるような息苦しさ


また、繰り返すことになるのが怖い




『あんたなんか誰も好きになったりしない』




……いつか言われた、あの呪いの言葉



……そんなことないって、証明したかった


ちゃんと私を見てくれて
好きになってくれる相手はいるって


言い返したかった

見返したかった




でも





「…………も……、っ、むり……」



もう、痛いのは嫌


くるしいのも、辛いのも



嫌だ




「…何泣いてんの?」


……


不意に、頭上から降ってきた声にびっくりして
反射的に顔をあげる


そこには怪訝そうな表情を浮かべ
私を見下ろすひとりの男の子



「……なさけねー顔」



私の顔を見るなり、ぼそりと声を溢す



「っ」


見知らぬ相手にぐしゃぐしゃのひどい泣き顔を
見られた事が恥ずかしくて、情けなくて


私は慌てて立ち上がって

そのまま走り去ろうとしたけど


「!」
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