本当のキモチ
本当の自分をさらけ出すのは難しい
クラスの目立つ存在の人達だって本当の自分を出していないはずだ
今だって、
「あんた先輩に色目使ってんじゃないよ!」
普段男子に媚びうってる香水臭い女達
真っ赤すぎる唇を休むことなく動かして声を荒げている
「ほんと、最低よね!」
「………。」
「ちょっと!何か言いなさいよ」
何か言え?
言いたいこと沢山ありすぎるんですけど?
「………色目なんて使ってないし」
「嘘付き!いい加減にして」
はぁ?ほんとめんどくさい
キ〜ンコ〜ン
ちょうど5時を告げるチャイムが鳴った
やばっ、急がないと
後ろから呼び止める声が聞こえたけどそんなの気にしてられない
月野なつきは今日も全力であの人の元へ向かった
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