A Z T E C | 年上ドクターの甘い診察
気がつけば、退院する当日になっていた。
午後に診察をして問題がなければ、
無事退院。
梨香と夏帆が迎いに来てくれる。
(このまま、本当に白石先生にも広瀬先生にも会えないで終わっちゃうのかな…
まだまだ話したいことも沢山あるけど、せめてお礼だけでも言いたいのに)
特に広瀬先生のことを考えると、
自分でもわからなくなるくらい
胸が締め付けられた。
伝えたいことがありすぎて、
何を話したらいいかなんて、
全然整理できていないけど、
とにかくもう一度だけでもいいから、
どうしても最後に会いたかった。
色々支度をしていると
あっという間にお昼になり、
そろそろ診察の時間が近づいてきた。
(今日こそは、白石先生か広瀬先生が担当してくれますように…!!)
そう強く願いながら、
杏は診察室に向かった。