A Z T E C | 年上ドクターの甘い診察
どうやら白石先生と私は方向が同じらしく、
先に家が近い夏帆と梨香の最寄り駅に到着した。
「ありがとうございます、お陰で助かりました!
広瀬先生、あとは杏をよろしくお願いします!!」
「任せて。気をつけて帰ってね」
そう言って2人は手を振りながら
笑顔で降りて行った。
車内は白石先生と広瀬先生と
杏の3人だけ。
さっきまで隣にいた2人がいなくなり、
後ろの席が急に広く感じた。
流れている落ち着いたBGMは、
あまり聞き慣れないのに、
どこか心地良かった。
「後ろ、寒くない?」