A Z T E C | 年上ドクターの甘い診察



メイクも終わり部屋に戻ると
窓の外に広がる景色を眺めた。


風にのって、
雲がゆっくりと動いている。



「何か見える?」


広瀬先生が少し笑って、
部屋のドアから声をかけた。



病院ではあまり見せないその笑顔。
ずっと見てたいくらい素敵なのに。


「綿あめみたいな雲が動いてて…」


「もしかしてお腹空いてる?」


実は、もの凄くお腹が減っている。
起きてから何も食べてなかった。


返事をするよりも先に
杏のお腹が鳴った。



グゥ〜



「OK、すぐに行こう」


先生はまた少し笑って
部屋を出て行った。


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