A Z T E C | 年上ドクターの甘い診察
先生は杏のベットの側まで戻ると、
少し首を傾けながら、
黙って杏の顔を見つめた。
そのまま杏を見ながら、
先生の顔がこっちにどんどん近づいてくる。
(えっ…)
杏はどうしていいかわからず、
思わず目を瞑った。
ーー「偉いよ」
不意にそっと耳元で囁かれた声。
杏の胸が再びドキドキしはじめ、
耳が熱くなるのを感じた。
先生の声は甘く、
とても落ち着いていて、
まるで子猫を優しく
撫でているような感じだった。