A Z T E C | 年上ドクターの甘い診察


「そう、そのままね…」


落ち着いたその優しい声を頼りに、
深く息を吸って吐く。


目を閉じて必死に呼吸している杏を、
先生は一瞬チラッと確認した。


3回目に息を吐いた時、
杏の腕に何かが軽く触れた気がした。


でも杏に考える余裕なんてなかった。


(まだかな…どのくらい痛いのかな。
でもまだ心の準備が…)
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