ラストトーク〜君がページをめくる時〜
「何でそこまで驚くんですか的な。ひどい的な」

誠司くんが頰を膨らませる。光矢くん、智絵くん、それに茜ちゃんは笑っている。私は慌てて「ごめん」と謝った。

「さっき自己紹介したけどもう一回！あたしは井村茜。七人兄弟の一番上だよ。将来の夢は警察官！」

「七人兄弟！？すごいね……」

私がそう驚くと、誠司くんたちも兄弟がいるようで教えてくれた。

「僕には姉と弟がいるよ」と光矢くん。

「俺には弟がいるんだ」と智絵くん。

「俺には双子の妹がいるっす。他県の学校に通ってるっす」と誠司くん。

みんな兄弟がいることに、私はすごく驚いている。東京では兄弟がいる方が珍しかったから……。

とりあえず、私も自己紹介をする。

「一色夢芽です。東京から引っ越してきました。一人っ子です。……小説家です」

すると、「すごい！」と全員の目が輝く。私は茜ちゃんに抱きしめられた。

「夢芽〜！これからよろしくね！」

「う、うん！！」

こうして、私は茜ちゃんたちと友達になった。
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