シンデレラには····程遠い
···愛してる
マンションに着くと
山田さんが、びっくりした顔を
一瞬してから優しく微笑んで
「藤堂様、鈴香様、お帰りなさいませ。
鈴香様、お美しくていらっしゃいます。」
と、言われて
真っ赤になりながら
絢斗さんを見上げると
「ん?俺は、先程言ったな。」
と、言われて
またまた、真っ赤になりながら
絢斗さんに手を引かれ
山田さんにエレベーターのボタンを
押して貰い中へと。
「藤堂様、鈴香様、
おやすみなさいませ。」
と、頭を下げる山田さんに
「「お休み・お休みなさい」」
と、二人で答える。
最上階に着き
部屋に入るが、絢斗さんは
私の手を離さずに
リビングへと行き
大きな窓の前に行く
カーテンが開けられていて
キラキラと明かりが綺麗
「鈴香、もう少し待つつもりだったが
俺は、鈴香を愛している。
鈴香を俺だけのものにしたいと
思っている。
鈴香、俺を好きになってくれないか?」
と、窓を真っ直ぐ見ていた
絢斗さんが、私の顔を見た
私は·····
「私は····普通のただの大学生で。
絢斗さんみたいなお金持ちでもない。
絢斗さんにあうはずない
と、思っています。
だけど·····
「だけど?」
「だけど···絢斗さんに
鈴香と、呼ばれる声が好き
鈴香と、呼ばれる響きが好き
沢山、呼んでほしい。」
と、言うと
「声だけか?
この喉に嫉妬しそうだな?」
と、微笑みながら言う絢斗さんに
「もぅ····
と、思っていると
「鈴香、愛してる。」
と、言われて
顎を持ち上げられ
キスをされる。
啄むようなキス
長いキスに空気を求めて
口が開くとヌルっと
絢斗さんの舌が入りこみ
びっくりして頭を引こうとしたが
後頭部と腰を絢斗さんに
抱き締められて
舌を絡めとられ
吸い上げられ
膝がガクンとなる。
そんな私を抱き上げる絢斗さん
抱き上げて歩きながらも
何度もキスをされて
私の頭は、ぼぉーっとしていると
寝室のベッドへ下ろされ
「鈴香、抱きたい」
そういう絢斗さんの青い瞳は妖艶で、
私の ぼぉーっとしている頭でも
目をそらす事が出来なかった。