シンデレラには····程遠い

···警告


「快斗。
社長がお呼びです。」
と、潤が俺の部屋にやってきた。

はぁっと、大きなため息がでる。

別に悪い事は、何も!
してない·····ハズ····ダ·····

潤を見ると
肩を上げて神妙な面持ち·····

「わかった。」
「一緒に行くよ。」

二人で社長室へ

« コンコン »
« 入れ »

「失礼します。·····ご用があるとか」
と、兄の顔を見るが
兄は、パソコンの画面を向いている
「························」
沈黙が苦手で····
「あ~、申し訳ありませんでした。」
と、頭を下げると
ジロリと睨まれ
「本当に申し訳ありません。」
と、再度頭を下げる俺を
兄は、じっと見ている。

この人、無駄に綺麗な顔をしているから
黙って見られると怖いんだよな、
と思っていると

「二度はない。良いな。
次、やったら日本には、
住めなくなると思え。」
「えっ、そんな。
綺麗だっただろ?鈴香ちゃん。」
「鈴香は、お前の遊び道具じゃない。
あれを俺の世界に引き入れる
つもりはない。
鈴香は、鈴香らしくいれば良い。」
と、言う兄を
俺も潤も言葉にならず
見つめる。

だが····ここで疑問を聞かない····と

「兄さんは、
鈴香ちゃんをどうするつもりなの?」
「どうする?」
「うん。」
「一生、そばに置く」
「「···························」」
「なんだ、二人とも
だが、鈴香には好きな仕事を
やれば良いと言ってある。」
と、平然と言う兄に
「うそっ!!」
と、俺が潤を見ると
潤も口を開けたまま
俺を見ている。

「話は終りだ。」
と、兄に言われて
俺も潤も社長室を出された。
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