シンデレラには····程遠い
⋅⋅⋅快斗②
兄貴に睨まれて
カフェで二人分を支払い。
弟の葉瑠を兄の経営するホテルへと
送る。
車の中で二人の会話をきく。
鈴香ちゃんは⋅⋅⋅⋅⋅
今までに出会うことが
なかったような子だと思った。
弟・葉瑠をホテルでおろして
鈴香ちゃんをマンションへと
送る。
「快斗さん、葉瑠の事
ありがとうございました。
それに、カフェでの代金も
すみません。」
と、言うから
「怒らないの?兄貴に言いつけたと。」
「ん?怒りませんよ。
快斗さんは、兄である絢斗さんを
心配したのでしょ?
でも、私はまったく、もてませんから
心配ないですよ。
今まで、彼氏いたことも
ありませんから。」
と、言うから
「ええっ、本当。兄貴が初彼。」
「はい。」
と、答える鈴香ちゃん。
「快斗さんにとって
私は、絢斗さんにふさわしくない
存在だと思っているのは
わかります。
ですが、絢斗さんの側にいたいと
思っています。
邪魔にならないようにしますから⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
と、言う鈴香ちゃん。
俺の思いがわかったの?
「そんな事、思ってないよ。」
と、被せて言うと
鈴香ちゃんは、首を横にふりながら
「快斗さんや潤さんに迷惑を
かけないようにします。」
と、背筋を伸ばして凛として
話す彼女は、まだ学生だと思えない。
「降参。
ごめん。正直、なぜ?
と、思っていたのは本当。
だけど、なんか
今日で、わかったような。」
と、言うと
鈴香ちゃんは、笑いながら
「無理しなくて大丈夫ですよ。
本当に私は美人でもないし
正直、なぜ、私なんだろう
と、私自身が思っているのですから。」
と、笑う彼女に
目を見張った。
鈴香ちゃんを送り届けて
会社に戻ると
潤が入ってきて
「まったく、冷やひやしたよ。」
「あ~、すまん。」
「社長が、出掛ける。と
急に言い出して。」
と、潤に言われた。
やはり·····
すぐに動いたんだ。
「そう。潤、あのこ
鈴香ちゃんをどう思う?」
と、訊ねると
「う~ん。普通のどこにでもいる
大学生だと思っていた。
だけど、人を寄せ付けないオーラを
出しといる割に
懐に一度いれると
大切に大事にする。
そんな娘ではないかと。
いくら社長の知り合いでも
山田さんがあんな顔をする事は
ないよ。
会って間のない、鈴香ちゃんに
対して。」
と、言い
「どうしたの?」
と、言われて
「俺が、兄貴の横に立つ人だと
思っていなかったのを
見抜かれたいた。」
と、言うと
「へぇ、快斗の顔を読みとるなんて
すごいね。
ポーカーフェイスなのに。」
と、驚きと納得?感。
「俺や潤が兄貴に相応しくない
と、思っているのはわかるって
自分もなぜ、だか、わからない
でも、兄貴のそばにいたい
邪魔にならないようにします。」
って、言われた。
「えっ、俺も?」
「お前も最初。そうだったろ?」
「そうだけどさ。今は違う。」
と、言うと潤は戻って行った。
懐にいれるとね
そうかも⋅⋅⋅⋅⋅⋅
やはり、潤、お前、すごいな。
いや〜、彼女は、化けるよ。
きっと。