シンデレラには····程遠い
··絢斗①
ここの所、元気がない?
何かを考えてる鈴香。
いつ話すのか?
内容が何であるのか?
気になるが、鈴香が決めたら
俺に話してくるだろうと思っている。
まあ、何があっても
鈴香を手放す事はない。
だが、鈴香の思うように
させるつもりだ。
今まで放置?していた
海外の案件を片付けるために
鈴香とゆっくり話す時間もなく
海外を行き来していた。
今日、帰国したら
明日、明後日は休みを
潤がくれた。
搭乗ゲートを出ると
快斗が手を上げた。
ん?と、言うことは
鈴香が心配そうな顔をして
横に立っていた。
俺が、手を出すと
弾けるように
飛んできた。
小さな鈴香の身体を抱き締めて
「どうした?」
と、訊ねると
頭をふりながら
「お帰りなさい。」
と、言うから
「ああ。ただいま。」
と、答えると
「兄貴、潤、お帰り」
と、快斗
俺は、快斗に頷く。
鈴香は、顔をだして
「潤さん、お帰りなさい。」
と、伝えると
「鈴香ちゃん、ただいま。
明日と明後日は、お休みだから
ゆっくりしてね。」
と、言われて
俺を見るから
「そうみたいだ。」
と、言うとほっとした顔をするから
やはり、心配させたか
と、思いながら空港を後にする。
快斗から、車のKEYを貰い
快斗は、潤と帰る。
鈴香のためか
俺のキャリーバッグは、
快斗が持ち帰った。
俺は、鈴香の手を繋いで歩く
今日の鈴香は、
紺のワンピースを着ている
腰に大きなリボン
袖は違う生地の紺
バルーンとなっている。
ブルージュの髪は、
横に結び腰のリボンと同じ紺の
シュシュをつけていた。
快斗かな?
と、思いながら
「鈴香、良く似合ってる。」
と、言うと真っ赤になりながら
「快斗さんが選らんでくれたの。」
と、嬉しそうに言うが
「すまないな。快斗に付き合わせて。」
と、言うと
「ううん。洋服の勉強にもなるし
絢斗さんが似合っていると
言ってくれるから、嬉しい。」
「そうか。だが、俺は、鈴香が
何を着てもかまわない。
鈴香だからな。」
と、鈴香の頭にキスをすると
「うふふっ」
と、笑う。
車に乗り
「このまま、帰るか?」
「絢斗さんは、どちらかに
寄りたいとこありますか?
ご飯の準備はしてきました。」
「それなら、帰ろう。」
と、言うと
「はい。」
と、答える。
それからは、いない間の
話や海外の話にして帰った。