シンデレラには····程遠い
··鈴香②
私は、絢斗さんに
フランスの話をした。
絢斗さんは、
「鈴香は、どうしたい」
「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅
「何を迷っている?
俺と出会う前だったら
行っていただろ?」
と、言われて頷くと
「なれば、行ってこい。」
と、言う絢斗さんの顔を見ると
青い瞳は優しく光っていた。
私は、絢斗さんに飛びつくと
絢斗さんは、ギュッと
私を抱き締めて
「だが、鈴香、三年だ。」
と、言うから
クスクスっ、笑ってしまった。
期限をつければ、私が行きやすいと
思ってくれたのだろう
「はい。行ってきます。」
「ああ。後悔しないように
しっかり、やってこい。」
と、言ってくれる絢斗さんに
「明日、教授に返事します。」
と、言うと
「ありがとう。きちんと話してくれて。」
と、言う絢斗さんに
「離れる事に不安があったから。」
「俺が、俺から離れないように
仕向けてきたからな。」
と、言うから
もぅ⋅⋅⋅⋅⋅と、思ってしまった。
その後、二人で食事を取り
交代でシャワーを使い
ゆっくり過ごした。
月曜日になり
私は、教授に返事をすることが出来た。
教授は、喜んでくれた。
「直ぐに、お返事できませんで
申し訳ありません。」
「いや、かまわないよ。
簡単に決められる事ではない。」
と、言ってもらえた。
「教授、生意気な事だと
思いますが、三年の期限を頂いても
宜しいですか?」
と、伝えると
「期限を決めて頑張るのも良いの
ではないか?」
と、言って頂き
「ありがとうございます。」
と、お礼を伝えて
教授室をでた。
両親には、昨夜
絢斗さんに話してから連絡をした。
直ぐに、絢斗さんの話が出て
絢斗さんは、電話をかわり
父と話した。
大学側が動く事になるだろうから
「今、籍をさわるのは
大学側に負担がかかるのは
避けたい。」
と、言い
「婚約者と言う事でお願いします。」
と、言ってくれて
「戻り次第、入籍したい。」と。
父も、
「それで良い。」
と、言ったそうだ。
パリのソルボン大学で三年間
講師として日本語を教える。
それからは、着々と準備が進む
宿泊は、絢斗さんが
絢斗さんの会社関係者に
セキュリティのきちんとした
場所を探すと。
卒業日の翌日には、フランスへと
向かう。
その日は、絢斗さんも一緒に行く。
そのために、今は仕事を
詰め込んでいるようだ。