シンデレラには····程遠い
フランスへ
空港には、父と母と風花が居て
見送りをしてくれた。
「お父さん、お母さん、風花
行ってきます。
体だけは、くれぐれも気をつけてね。」
と。
「頑張っておいで。」と、父
「帰りたくなったら
直ぐに戻っておいで。」と、母
と、二人に言われて
溢れる涙に返事ができなかったが
何度も頷いた。
「鈴香、無理はしないでよ。
いつでも、連絡して。
時差とか関係ないから。」
と、風花に言われて
どれだけ、甘やかされているやら···
そんな私を絢斗さんは、
そっと腕の中にいれてくれた。
そして、両親に
「お預かりします。」
と、言うと
「「よろしくお願いしますね。」」
と、二人は言った。
風花は、バイバイと手をふって
くれていた。
機内では、
絢斗さんは、仕事をし
私も授業の、準備をしたり
絢斗さんに抱き締められて
眠ったりを繰り返し
約14時間後
シャルル・ド・ゴールド空港へ
住まいは、ソルボン大学の近くの
アパートメントで
セキュリティもしっかりしている。
アパートメントの下に
スーパーもあり
私の事を心配してくれているのが
わかる。
それにしても
2LDkで広い
「俺がいつきてもよいようにな。」
「えっ、来てくれるのですか?」
「なんだ、俺に会えなくても良いのか?」
と、言われて
絢斗さんに飛びつき
「会いたい。会えないと
思うから悩んでいたのだから。」
「クスッ、そうか。
甘やかしたかいがあったというものだ。」
と、言われて
「えっ、計画的?」
「そうだな。鈴香が
俺なしではいれないようにな。
今まで、人に拘らない生活をしてきた
鈴香だ。俺を受け入れてくれるか
わからないだろう。
だが、俺は、鈴香から
離れるつもりはなかったからな。」
「成功ですよ。
絢斗さんと出逢う前
どんな風に生活をしていたのか
わからない。思い出せないから。」
と、言うと絢斗さんは、
嬉しそうに笑って
「鈴香、寂しいときは言え。
なんとでもする。良いな。」
「また、そうやって私を甘やかす。」
「当たり前だ。
俺が、鈴香を思う気持ちは無限大だ。」
と、言われて
「愛····して····る···」
と、言うと
ギュッと抱き締めてくれて
沢山キスをしてくれた。
荷物は、衣類だけで
後の物は、絢斗さんが
配置してくれていた。
「衣類も必要なら買えばよい。」と。
金銭感覚は違うが
絢斗さんの優しさが
嬉しかったから
「ありがとうございます。」
と、言うと
「鈴香が困らないような。」
と、言ってくれて
二人で買い物に行った。
食事をして
お風呂に入り
絢斗さんが仕事をしている間に
私も準備をしていたが
眠ってしまっていたらしく
絢斗さんに運ばれて
ベッドで寝ていた。