シンデレラには····程遠い

波瑠との待ち合わせ場所へと行く

絢斗さんと一緒に
あちこちを見ながら歩く

繋がれた手は温かくて
この手が、直ぐ近くに無くても
大丈夫なんだろうか
と、思ってしまう。

すると、絢斗さんが
ギュッと強く手を握る
見上げると····
「いつも一緒だ。」
と、言ってくれる

どうして、この人は·····
と、思っていると
顎を持ち上げられてキスをされる

外だ····とか····
人がいる····とか·····より
絢斗さんにくっついていたかった。
「甘えただな。」
と、言われて
「だって。」
と、言うと
「アパートメントに帰るか?」
と、言う絢斗さんに
「それは、ダメ。
波瑠が待っているから」
と、慌てて言うと
「クスクスっ、わかった。」
と、言って再び手を繋いで歩く



その頃······

波瑠は、カフェに座っていた。
遠くからでも藤堂さんの
オーラでわかる。

回りが、ザワザワするし····

藤堂さんと歩いてくる
その隣にいる姉の鈴香に、
目を見張る。

猫目で可愛いらしい女性と
思っていた姉が
綺麗になり藤堂さんの隣にいても
見劣れしない。

藤堂・クラーク・絢斗とは····
すごい人だ。

全ての人を魅了する。
姉は、絢斗さんと、しばらく
離れるから
「会える時は頼む」
と、絢斗さんから連絡があった。

絢斗さんも出来る限り
フランスに来ると言っていた····

俺だけしか知らない
姉の素晴らしさを
見抜かれたようで
初めは嫌悪もあったが
姉のあの顔を見る···と·····

絢斗さんを認めるしかなかった。

まあ、男性としてもカッコよい?
綺麗すぎだが····
社会人としても雲の上の人····だ。

今では、尊敬している。
< 47 / 83 >

この作品をシェア

pagetop