シンデレラには····程遠い

親友の結婚式

今日は、風花とアレクシさんの結婚式

私と絢斗さんは、式から出席をする。
風花のご両親とも
久々に会話が弾む
絢斗さんも紹介出来て良かった。

アレクシさんのご両親にも
二人で挨拶をした。

菅野の両親も披露宴に呼ばれている。
葉瑠もだが、葉瑠は仕事で
無理との事だった。

風花の家族と私の両親は
とても仲が良くて
今日も楽しみにしていた。

風花のウェディングドレス姿は
とても綺麗でおじ様は、
涙、涙で、おば様に
「しっかりしなさい。」
と、叱られていた。

披露宴の時間まで少し開くので
絢斗さんと散歩に出掛けた。

真っ白な建物に隣接された教会
凄く綺麗だ。
下には、海が広がり
建物の回りは竹で覆われて
今風な灯籠があちこちに
夜も綺麗だろうとわかる。
道の端には水路があり
金魚が泳いでいる。
和と洋が共存している
だけど、まったく違和感がない。

「とても綺麗」
と、口から漏れると·····
「鈴香をイメージして造らせた。」
と、言う絢斗さんに
「私？私はこんな風に美しく
　　ありませんよ。」
と、言うと。
「いや、鈴香、そのものだ。」
と、言ってくれる絢斗さんに
「うふふっ、ありがとうございます。
　妻を喜ばせる天才です。」
と、言うと
絢斗さんから、おでこにキスがおちた。

そう、このホテル兼式場は、
絢斗さんの会社が建てた。

まだ、出来上がったばかりで
こけら落としに風花に
どうか？と話が来て
風花もアレクシさんも
凄く気に入って
ここに決めてくれた。

風花のご両親も
アレクシさんのご両親も
昨夜からこちらに宿泊している。

教会も本物みたい
ステンドガラスにパイプオルガン
神父様、聖歌隊と。

感動的な結婚式だった。

披露宴の時間になり
絢斗さんより
「風で髪が乱れてしまったな
直して貰いなさい。」
と、言われて
そうすることにした。
　
スタッフの方について行くと
着替えをするように言われて
紺色のワンピースから
紫色のマーメイドドレスに着替え
背中が開いているが
リボンを結ぶと少し隠れる。
髪もセットされ
ドレスにあったミュールを履いた。

もぅ、私の式ではないのに
と、思っていると
スタッフの方が笑いながら
「藤堂社長がご自分で
妻の着替だから頼む。
と、言われて持ち込まれましたよ。」
と、言うから
「お手を煩わせて申し訳ありません。」
と、言うと
「とんでもない。あんな社長を
初めて拝見させて頂きました。」
と、言うから
二人で、笑ってしまった。

スタッフは、
決して目を見張る美人ではないが
奥様には、独特はオーラがあり
そばにいて緊張よりも
癒やされる。
奥様が、笑われると胸が高鳴る
不思議な方だと思った。