シンデレラには····程遠い
「陽(はる)、快斗君の方が
優しいでしょう?パパより。」
と、言う快斗さんに
陽斗は、絢斗さんに抱かれたまま
快斗さんの頭を撫でて
「パ℃™®©¢¥¿‰‡†」
と、言うから
快斗さんが
「何語?」
と、私を見るから···
私が笑っていると
「パパの次ね。」
と、絢斗さんが答え
「ええっ、本当?」
と、不服そうに私に言う快斗さんに
私も頷くと
快斗さんは、がっかりしながら
「そりゃ〜、父親に勝ったら
びっくりだよね。」
と、陽斗の頭を撫でながら
言う快斗さん。
快斗さんは、
陽斗をとても可愛がってくれるから
陽斗も快斗さんが大好き。
だけど、やはり、パパが一番らしい。
騒いでいると場内が暗くなり
新郎新婦の入場の時間となった。
場内が暗くなったのに驚いて
陽斗が
「パ⊃∝∆⊗⊕∌∂?」
「びっくりしたか?
だが、心配ない。」
と、絢斗さんが言うと
陽斗は、絢斗さんを見て笑った。
陽斗の瞳は絢斗さんより薄いブルーを
している。
とてもキュートだ。
潤さんと菜々実ちゃんがドアの入口に
立つと。
陽斗は、
「じゅっ!!」
と、言って手を叩くから
回りから笑いがもれる。
私は慌てて しーっと唇に指をあてると
陽斗も真似をして
しーっと、言うから
また、回りから笑いが溢れ
あちゃと思い入口に立つ二人を見ると
二人とも優しい顔をして陽斗を
見てくれていた。
本当に優しい二人。
二人の結婚式は
滞りなく終わり
菜々実ちゃんからおばあ様、お母様
宛の手紙に涙が溢れた。
絢斗さんは、ハンカチで
涙を拭いてくれて
陽斗は、よしよしと頭を撫でて
くれた。
「ご両親に会いたくてなったか?」
と、言われて
頷くと優しく微笑んでくれたる絢斗さん。
潤さん達は、明日から新婚旅行に
ドイツへと。
少し仕事を兼ねて。
絢斗さんが費用を出した。
仕事を兼ねてだから、と。
素直に言えば良いのに·····
と、笑いがでる。
みなさんへご挨拶をして
ロビーを出ると
「「陽斗。」」
と、私の両親。
隣を見上げると
ん?と、優しい瞳が私を見る。
本当に·····
「ありがとうございます。」
と、言うと
「お礼は、後で。」
と、耳元で囁かれて
真っ赤になるのがわかる。
絢斗さんに下ろされた
陽斗は、両親に向かって
手を振りながら歩いて行く。
必死に歩いている姿が
本当に微笑ましい。
両親もとても嬉しそうだ。
「お父さん。お母さん。
かわりない?」
「変わりないよ。
絢斗君に一緒に食事しませんか?
と、誘って貰ったんだ。」
と、父が言うから
母の顔を見ると
優しい顔をして見てくれた。
本当に、私の旦那様は·····
素敵で、大好きで、
言葉では、言い表せない。