江戸物語 ~雪月花の鬼~
第一章 異風ノ少女
一、新撰組と鬼少女
コツン…コツン…。
静かな京の街に足音が鳴り響く。
深緑の短い髪に青い着物がふわりと揺れる。
(…どれだけ歩いたかな。)
何軒も何軒も家を訪ねてまわった。
どの家でも追い払われたけど。
彼処で最後にしよう。
コンコンコンコン。
「…あの…。どなたかいらっしゃいませんか?」
返事がない。
(まぁ、こんな夜中だし当たり前か。)
「…誰だ。」
中から男性の声がした。
ガチャリ。
扉の開く音がして、中から顔をのぞかせたのは、
綺麗な顔立ちをした人だった。
「あ…私は桜坂雪花と申します。
一晩だけ泊めていただけないでしょうか?」
(これで断られたら野宿でもしよう。)
「…お前、長州の者か?」
「長州?いえ、違います。」
「…良いだろう。上がれ。」
「あ、有難う御座います。」
雪花は門の中に入った。
その瞬間雪花の意識は途絶えた。
静かな京の街に足音が鳴り響く。
深緑の短い髪に青い着物がふわりと揺れる。
(…どれだけ歩いたかな。)
何軒も何軒も家を訪ねてまわった。
どの家でも追い払われたけど。
彼処で最後にしよう。
コンコンコンコン。
「…あの…。どなたかいらっしゃいませんか?」
返事がない。
(まぁ、こんな夜中だし当たり前か。)
「…誰だ。」
中から男性の声がした。
ガチャリ。
扉の開く音がして、中から顔をのぞかせたのは、
綺麗な顔立ちをした人だった。
「あ…私は桜坂雪花と申します。
一晩だけ泊めていただけないでしょうか?」
(これで断られたら野宿でもしよう。)
「…お前、長州の者か?」
「長州?いえ、違います。」
「…良いだろう。上がれ。」
「あ、有難う御座います。」
雪花は門の中に入った。
その瞬間雪花の意識は途絶えた。