いちばん星の独占権
りんくんが不服そうにじろりとわたしを見つめる。
「りんくん? ええと、わたし」
「……別に、何でもねえよ」
りんくんの地雷を踏んでしまった……?
一瞬、そう危惧したけれど、怒らせたわけではなかったらしい。
気まずそうにりんくんは目を逸らしてしまった。
「ね、うちらのお姫さまは激ニブなんだよ。麟太郎的にはあれでも頑張ってる方なんだけどね、なにせほのかがねー」
「ふは、見てればわかる」
れーちゃんはなぜか苦笑していて、そんなれーちゃんに話しかけられたなるちかくんはいつも通り笑っていた。
楽しそう、何の話をしているんだろう……。
「ま、私は麟太郎を応援したいと思ってるんだ。あんなんでも、一途でいい男だしねっ!……私は、これでも麟太郎のこと、わかってるつもりだから」
「……???」
れーちゃんの言葉がちらちら聞こえてきて、頭のなかにハテナばかり浮かべていると、そんなわたしの様子に気づいたれーちゃんは、また勢いよく吹き出した。
ツボに入ったのか、ふるふる肩を震わせている。
「ほのか、消毒」
「あっ、そうだった」
「忘れんなよ」