いちばん星の独占権
ハズレ賞……?
なんのこと、と思いながら手のひらの上に視線を落とす。
「これって」
「ふは、やっぱ要らねーよな」
安っぽいプラスチックでできた、ペンダント。
3歳くらいの女の子のハートなら間違いなく射止めるような、美少女戦士の変身アイテムみたいな。
ペンダントトップは、星のかたちをしていた。
「射的のときの……?」
「そう」
なぜか、なるちかくんとりんくんが射的で対決をしていたことを思い出す。
なるちかくんって、射的とかなんとなく得意そうな雰囲気を醸し出しているけど、蓋を開けてみれば、全然そんなことはなくて。
なるちかくんが放った弾はどこにも掠めることなく地面に落ちて、見事駄菓子の詰め合わせを撃ち抜いたりんくんは、そんななるちかくんの姿を見てケラケラ笑っていた。
あのときのハズレ賞でもらったのが、これだったらしい。
あれ? でも、こんな女児向けのグッズだけじゃなく、他にもいろいろハズレのカゴのなかには、入っていた気もするけれど────。