いちばん星の独占権




- side 枢木ほのか -





う……っ。

下腹部にずううん、と響く感じの鈍い痛みをこらえる。


きっかり月に1回、おとずれるこの不調だけは、予防することができないもの。




それも、重ねて最悪なことに、いつも飲んでいるよく効く鎮痛剤を入れたポーチを家に置きざりにしてきちゃった。



朝は痛くなかったからって油断したのがだめだった……。


これは、自業自得だ。




「はあ……」




水曜日、昼休み。

保健室に響きわたった盛大のため息は、一瞬わたしのものかと思ったけれど、そうじゃなかった。


ため息とともに、ずるずるとうなだれたのは、デスクの前に腰かけて黙々と事務作業をこなしていたはずのりっちゃん先生で。




「りっちゃん先生?」

「ねえ、ほのかちゃん聞いてよう〜〜っ」




思わず声をかけると、待ってましたと言わんばかりに、バッと勢いよくりっちゃん先生が振り返った。




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