いちばん星の独占権
月1で訪れる────生理痛と、それから、同時に血もたりなくなって、貧血気味。
いつもよりずっと重くて、こういう日に限ってどうして薬を忘れてきちゃうのかな、わたしってほんと……。
くらりと目眩、世界が揺れて、視界がぼーっとした。
ぶるっと寒気がして、これは本格的にピンチかも────なんて唇を噛みしめていた、ら。
とつぜん、体がふわっと浮き上がった。
「戻るよ、保健室」
「へ」
なるちかくんの顔が正面からどアップで迫ってきて、大きく目を見開いた。
「つらいの、我慢してただろ」
「っ、なるちかくん……っ?」
と同時に、浮いた体を支えてくれているのが、なるちかくんの腕だとわかる。
膝の裏と、背中になるちかくんの体温をじんわり感じて。
これって、いわゆる……。
「お、ひめさまだっこ……」
「うん?」
「っ、お、下ろしてください……っ!」
「はは、やだ」