いちばん星の独占権
やだ、はこっちのセリフだ。
だって今、なるちかくんの腕にわたしの全体重が……っ。
そう思うと、恥ずかしくておかしくなりそう。
「下ろしたら、ほのかちゃん、どーせ無理するし」
「しないっ」
「その状態で授業受けにいこうとしてたくせに?」
「う……」
図星をさされて、ぎく、とする。
「だって授業はちゃんと受けなきゃ……」
「はは、それはそうだけど」
「でしょ?」
そう答えた、ら。
こつん、ととがめるみたく、額どうしをぶつけてくる。
ぜんぜん痛くない力加減で。
「こーいうときは、休まないとだめ」
「……」
「ほのかちゃん、すぐ無理するけど。マジで、だめだからな」
怒ってるような、それでも心配のほうがずっと大きい口調でそんなことを言われてしまえば、もう反論もできない。
────というか、正直、うれしい、って思ってしまう。
「……はい」
「わかったなら良し」