いちばん星の独占権



とさっ、と。


いつも通りの定位置、ソファに腰かけたなるちかくん。

りっちゃん先生と、わたしを結べば三角形。




「一緒にいるって、そういうことだよ。りっちゃんが悪いとか、そういうんじゃなく、誰だって同じ」


「……そう、かな」


「一緒にいるほどいいところもわるいところ見えてくる、好きとか楽しいとかそういう甘ったるい気持ちだけじゃなくて、しんどいことだって……普通にある、それをこれからりっちゃんが選んでいくか、選ばないのかは、自由」




なるちかくんが少し目を伏せた。




「りっちゃんが、りっちゃん自身に正直でいれば、いいと思うよ、俺は。まだ籍入れてないんだろ、別れたいなら別れればいいし、それをワガママだとは、俺は思わねーけど」


「……っ」


「りっちゃんがこの先幸せなら、何だっていいんじゃない」




心臓がきゅっとした。

なるちかくんが、りっちゃん先生へ向ける思いを知っている、からこそ。




「……びっくりした」




対するりっちゃん先生はもともと丸くて大きな目をさらに大きく見開く。





「え? なにが」

「なるくん、大人になったんだね」


「……は、今?」






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