いちばん星の独占権
「……待って、え? わたしと、りんくん、が?」
「そう言ってる」
「付き合う、て……こいびと……?」
「そう」
そう、じゃない。
冗談……じゃ、なくて?
事態を受けとめきれないわたしのもとに、ブレーキを失くしたりんくんの言葉が降り注いでくる。
「俺ならお前のこと、泣かせたりしねえ」
「……っ、待っ」
「これでもほのかのことはわかってるつもり、大切にするし、できる。ほのかが嫌だって言うなら喧嘩ももうしねえ、校則も守るし授業も出る。ほのかがしてほしいことなら、なんだって俺が────」
待って、と息をのむ。
理解が追いつかない。
だって、浴びせられる言葉のぜんぶが。
「それじゃあ、まるでりんくんがわたしのことを好きだって言ってるみたいに────」
「そう言ってんだよ」
「っ、え」
「前も言っただろ」
前……?
前って、いつ。
────まさか。
『俺は、お前のことがずっと好きだから』
あのときの。