いちばん星の独占権



「……!? 待って、りんくんって」

「本気で今まで気づかなかったのかよ。……まあ、そういうところも含めて、俺は」




りんくんの指先がゆっくりと伸びてくる。

行き先はわたしの頬、ふに、と痛くない力でつままれる。




「ほのかのことが、好きだ」



うそ。

でも、もう、嘘だなんて言えなかった。


わたしにふれる、りんくんの指先が細かく震えていることに気づいてしまったから。




「……っ、あの、えっと、いつから……」

「いつから? そんなの知らねえ忘れた」




頭がまっしろになる。

りんくんがわたしのことを、そういう風に好きでいてくれていたなんて、知らなかった。



少しも、知らなかった。

知らなかったがゆえに、きっと────きっと、たくさん、たくさん傷つけてしまった。





「っ、りんくん、ごめ────」

「いい言うな」




謝ろうとした言葉は、りんくんに遮られる。





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