いちばん星の独占権


指折り数えてみればよくわかる。



れーちゃんやりんくんと過ごした年数は、両手の指では足りないのに、なるちかくんはたった2本。



でも、今はそれでいい。




たった2本で好きになった、本数はこれから重ねていく、いつかふたりぶんの両手でも足りなくなって、そのときには今よりずっとなるちかくんのことを知っていたい。




バスがバス停ぴったりにとまって、降りる。

ふたり並んで駅の方へ歩いていく。




なるちかくんは電車に乗らずとも家につくはずなのに、何も言わずに自然と改札まで送ってくれて、できるだけなるちかくんと長く一緒にいたいわたしはそれに甘えているの。





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