いちばん星の独占権
それもそうか、なんて。
面白い……ことを言ったつもりではなかったのだけど。
うーん、と首をひねっていると。
「ほのかちゃん」
「……?」
呼ばれて、なるちかくんを見上げる、と。
あれ?
なぜかあさっての方向を向いている。
「ありがと」
夕日のせいか、薄赤く染まった耳。
横顔、わずかに睫毛が上下する動きが見えて、その瞬きにあわせて、星くずがこぼれ落ちたような気がした。
「わたし……何もしてないよ?」
むしろ、今日、仕事を手伝ってもらったのはわたしの方で。
「うん」
うん、って。
なんだそれ……なんて思っていると、ふと視界にあるものが飛びこんでくる。
「わ、もうこの時期か〜っ」
思わず声を上げると、なるちかくんもわたしの視線をつう、と辿った。
「ん? ……ああ、星祭りな」