いちばん星の独占権
「えっ」
びっくりしたように目を見開いたりっちゃん先生。
そして、次の瞬間にはその大きな瞳がキラキラと輝きはじめる。
「なにっ、恋バナなのっ!? えーっ、かわいい! なにそれ、ほのかちゃんかわいすぎる……っ!」
「ちょっ、りっちゃん先生……っ!」
きゃーっ、となぜかとびきり嬉しそうに頬をゆるめるりっちゃん先生をたしなめる。
それで落ちつきを取り戻したりっちゃん先生だけど、目はやっぱりキラキラの興味津々のまま。
「ほのかちゃんは、その男の子のこと、好きなの?」
「……!? やっ、ちが……っ」
「ちがうの? 好きになる可能性もない?」
「っ、だって、その人は他に好きなひとが────」
いるもん。
それも、今、目の前にいる、りっちゃん先生がその超本人。……そうとは知らずに、にこにこと可愛らしい笑顔を浮かべているけれど。
「お出かけするって、ほのかちゃんが誘ったの?」
「じゃなくて、とつぜん、誘ってくれて……本当は断るべきだったのに、断れなくて……」
『星祭り、一緒に行こ』
『決まり、な』
そう、先週からずっとわたしの頭を悩ませているのはなるちかくんとの星祭りの約束だった。