思い続けても叶わない
 わたしの高校は地区では圧倒的に強く、全道大会には毎回出場している。

 わたしは最初の全道大会に行くまで、かずきのことを考える余裕もなく、必死に高校のバスケに慣れようとした。

 先輩方の最後の全道大会になった。

 出場校が全部集まるが、かずきを見かけることはなかった。

 全道ということでわたしは、かずきに会えるかもとようやくかずきのことを思い出していた。

 結局かずきには会えず、またかずきのことを考えない日々に戻った。
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