一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
episode5


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翌日、有言実行で早めに起きてシャワーを浴びた。


一夜経ってみると、少しだけ冷静になれた。








付き合っていた人が言っていた。

男性は疲れが溜まるとそういう気分になるらしい。




だから彼も疲れがピークだったゆえのキスだったんじゃないかと。



そういう考えに至って、1人納得しながら早めに出社した。









昨日まで殺伐としていた庶務課もいつも通りの雰囲気に戻っていてホッとした。

寧ろここ最近、庶務課に来るまでに感じていた嫌な視線が急になくなったような気がした。














「おはよう、柏木ちゃん。聞いたよ?昨日は大変だったらしいね〜。」



昨日休みだった先輩にそう声を掛けられ、苦笑いしながら答えた。






「はい、少し部長が暴走してしまって。でも営業課長の真木さんがすかさずフォローしてくださったので何とかなりました。」

「えー?私は〝柏木ちゃんが〟って聞いたけどー?凄くカッコよかったって他の部署の子も言ってたし。」

「え?私は特に何も。」

「相変わらずだね〜。ま!何はともあれ良かったじゃない。トラブルも無事解決したし、帰りも2人で帰った聞いたし、片瀬くんも少しは報われたね〜。」





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