一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
「で、でも!そんな事、、聞かれても困るよ。」
「別に〝私の事好きじゃなくなったの?〟って聞く訳じゃないし。あ!だったらご飯とか誘えばいいじゃん!!!紗江、料理上手いしさ!自分の気持ちを真剣に考えるチャンスだよ。ただ単に可愛がってた弟が姉離れしていくのが寂しいって感覚なのか、、それとも異性としてなのか、、ね?」
「うん、、そうしてみる。ありがと真由ちゃん。」
真由ちゃんからアドバイスをもらい、少しだけ前に進めた気がした。
自分の答えが知りたいなら、自らが動かなきゃいけない。
このモヤモヤしたモノの正体が一体なんなのか、知っているのは私だけなのだから。
今日は運が良いことに週末だ。
明日は休みだし、これなら誘いやすい。
仕事が終わったら彼をご飯に誘うという目標を掲げ、仕事に打ち込むと嘘みたいにはかどった。
気づけば溜まっていた入力も全て終わり、あとは彼が外回りから帰ってくるのを待つのみとなった。
パソコンの電源を落として帰る準備をしていると、珍しく隣の真由ちゃんが未だにパソコンに向かっている事に気づく。