一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》




私の言葉にまるで叱られた子供のように俯き落ち込む慎一の頭に自然と手を伸ばす。

そしてその頭を撫でて、背中を強めに叩く。














「、、男がそんな顔しないの。ほら!お皿の準備しておいて?あとあの子達も部屋から呼んできておいてね。もうすぐ出来るから。」

「ん、、了解。」







昔は嬉しそうに頭を撫でられたいた慎一も流石に綾ちゃんの前だった事もあり照れたような表情を浮かべてその場から逃げるようにリビングを後にした。

そんな後ろ姿を見て、癖だったとは言え流石に頭を撫でたのはまずかったかなと思ってしまう。








チラリと綾ちゃんの方に視線を向けると、亜美ちゃんのオムツ替えをしていて見ていなかったようでホッと胸を撫で下ろした。


それから二階からドタバタと慌ただしい足音が聞こえて、急いで料理に取り掛かった。







一人暮らしを始めてからは自分の分だけを作る事しかなかった所為か、沢山の品数に量を作るのはなんだか少しウキウキしてしまう。

リビングに弟達が全員揃った所で料理も作り終え、それから大皿に入れてダイニングテーブルへと並べていく。



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