一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
episode7
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目が醒めると着た覚えのないバスローブを身につけていた。
心地の良いまどろみの中、何やら視線を感じて隣に視線を向けた。
そこには私とは違い完全に服を着てベッドのフチに腰掛けてこちらを見つめる彼の姿。
『おはようございます、紗江さん。』
「お、おはよう。」
『身体は大丈夫ですか、、?なかなか目を覚まさないので心配していました。無理をさせてしまったんじゃないかと。』
心配そうな表情を浮かべながら優しく頬を撫でられると昨晩の出来事を思い出してしまい、急に恥ずかしくなって赤面してしまう。
ガラにもない事も沢山言ったし、自ら手を伸ばしたのだって初めてだった。
生まれて初めて経験する甘く淫らな夜だった。
彼は身体を心配してくれるけど、実際は私の身体に負担がかからないように労わるように優しく抱いてくれた為、痛い所なんてどこにもない。
「無理なんてしてないよ。凄く大事に優しく触れてくれたから。起きるのが遅くなってごめんね?」
感謝の意味も込めて頬を撫でる彼の手にキスを落とすと、彼は勢いよく手を戻して背を向けた。