一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
そう言って可愛くウインクをする彼女は同期の川田 真由、28歳。
彼女はとっても小柄で、誰もが守ってあげたくなるベビーフェイスの可愛い子。
私達が務めるのは飯田コーポレーションという総合商社だ。
私達が配属されているのは庶務課で、その庶務課の中で彼女は男性人気は断トツだけど、残念ながら彼女にはとっても素敵なイケメンの彼氏がいる。
相手は森田くんと同じ営業課に配属している人。
ゴールイン間近の2人はこの社内で憧れの存在。
一方私、柏木 紗江は彼女と同じ歳の28歳。
可愛い彼女とは真反対で身長174センチと長身。
男性平均身長を上回る私。
学生時代はバレーをしていた為、常に短髪でそのせいで、後ろ姿を男性に間違えられる事もしばしば。
終いには同性から告白される事も。
18歳でこの飯田コーポレーションの庶務課に配属されて社会人となってからは髪を伸ばしたが、相変わらず女性として意識してもらえない。
恋人が居なかった訳ではないが、最終的にいつも振られる。
大半の理由はその高すぎる身長。