一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
「それに紗江が今まで付き合った相手が淡白だっただけよ!ここだけの話、、陽介さんは年上だから凄く優しいけどそれだけじゃなくて、付き合って随分経つけど今でもとっても情熱的だし、回数も一回じゃ終わらないし。」
「そう、、なんだ。そうだよね、普通は。」
「そうよ!だからあんまり思いつめない方がいいわよ?愛されてる〜って事!!」
確かにあまりガッつくような人は恋人にいなかったけど、恋人同士ならば当然でそれは愛のある行為で愛を育む行為。
それなのに私達は一度きり。
やっぱり普通じゃない。
俯いていると真由ちゃんの優しい声。
「紗江?ぼーっとしてどうしたの?まだ何か不安に思うことがあるの?お姉さんに何でも言ってみなさーい!何だって聞くよ?」
この手の話は1人で悩んでいてもラチがあかない話だ。
それでも彼と婚約していてうまくいっている親友に打ち明けるにはやはり勇気がいる。
恐る恐る真由ちゃんの方に目線だけ上げると、優しい表情で見守ってくれていた。
その優しさに意を決して口を開く。