一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
開いた口が塞がらない、、とはまさにこの事だろう。
ポカンと口を開けたまま、動かなくなってしまった真由ちゃん。
どうしていいものか困っていると、急に口を固く結んで見開いていた大きな瞳からは大粒の涙が零れた。
「真由ちゃん!?!?何で泣いて!?!?!?」
「っ、、ごめんね紗江っ!!私、勝手に勘違いして、、物凄く傷つけたよね!?そんな悩みがあるなんて知らなくてっ、、私っ、、私っ、、!」
「謝らないで!?真由ちゃんは何も悪くないんだから!!私の方こそ、困らせてごめんねっ!?でも、、どうしたらいいか分からなくて、、。やっぱり暁人くんに求められないのは私が女のしての魅力が足りないからだね。」
「っそんな事ない!!!紗江は気づいてないけど、紗江の事狙ってる男は多いよ!片瀬くんが紗江にバレないように寄せ付けないようにしてるだけで!」
必死に慰めてようとしてくれる真由ちゃん。
彼と恋人になるまでは、少なからず食事のお誘いなどはあった。
しかしここ最近は全くだ。
彼がいるのだから不満など1ミリもないが、どうしても不安になる。