一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
まさに可愛い大人女子!といった格好だ。
こういう服装に憧れはあったが、実際に着てみた事はなく何だかムズムズしてしまう。
真由ちゃんもショップの店員さんも絶賛してくれたが、果たして彼に受けるか不安だ。
夜の為に下着も新調した。
これまた普段絶対に選ばないようなデザインのものでそれに身を包むと緊張感が増す。
ドキドキしながら彼の到着を待っているとチャイムが鳴った。
慌てて戸締りを確認して、彼が待つ扉を開ける。
「っお、おはよう暁人くん。お迎えありがとっ!」
彼の反応を見るのが怖くなって、俯きながら言葉を掛ける。
緊張しながら彼からの第一声を待っていると、直ぐに彼の声が耳に響く。
『可愛いです、、紗江さん。』
優しい彼に気を遣わせてしまったのかもと、顔を上げると彼の頬は赤みがかっていてお世辞なんかじゃないとその表情が物語っている。
「あ、ありがと。本当は似合わないかもって不安だったんだけど、暁人くんにそう言って貰えて嬉しい。眼科にも行くのに少し気合入れすぎかもって思ったけど、私の中では暁人くんとのデートがメインだから。」
『ではその可愛い格好は俺とのデートの為だけにという事ですか、、?』
「え?うん、そうだよ?」