一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
それ以外の理由なんてある訳ないのに、可笑しな事を聞いてくる彼に顔を傾げると何故だか泣きそうな表情を見せた。
「え?!暁人、、くん?どうし、、、?」
『っすみません。安心したら気が緩んで情けない顔をしてしまいました。、、ここ最近、紗江さんから避けられている気がしていて、嫌われてしまったんじゃないかと毎日不安に押しつぶされそうでした。今日だってドアを開けるまで緊張してどうにかなりそうでしたから。』
目を細めて切なく笑う彼に胸が締め付けられて、手を取り外へと連れ出した。
「暁人くんの事、嫌いになる訳ないのに、、でも不安にさせちゃってごめんね?早くデートに行こっ!!お昼のパンケーキの為にコーヒーしか飲んでないの。眼科でお腹なっちゃうかも。」
『もしその時は何か摘めるモノを買ってきますから安心して下さい。』
「ふふっ、、ありがと。」
そのまま2人手を繋いで車へと乗り込んだ。
この1週間は、何かと理由をつけて帰りを時間をずらして帰っていた。
だから彼の車に乗るのも久しぶりだ。
助手席に乗り込むと、私の好きな彼の香りが鼻をかすめてそれだけで胸が一杯になる。