一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


あまりにも小さい声で呟く彼の言葉が聞き取れずに聞き返すと、ハッとした表情をして困ったように笑った彼。

なんだかその笑顔が無理しているように見えて心が痛い。







それでもあまり深く追求するのは違う気がしてそれには触れずに言葉を掛けた。





「今日なんだか少し暑いもんねっ!じゃあパンケーキ食べながら考えよっ!!涼しい所かぁ〜、、あ!アイススケートとかどう?!小学校以来行ってないけど、意外と楽しいかも。」

『俺も行ったことないです。』

「そうでしょ?私も大人になってそういうアクティブな所って行った事ないもん。」

『紗江も初めてということですか?いいですね。アイススケート行きたいです。』

「じゃあ、、決定ねっ!!」










行き先が決まる頃にはお待ちかねのパンケーキもテーブルにやってきて2人で仲良く分け合って食べた。

パンケーキを食べ終わる頃にはいつもの彼に戻っていて、ほっとしながら楽しく談笑した。








お腹も満たされ、パンケーキの店を出ると都内のアイススケート場に向かった。


場内は意外と人が多く十代の子達から家族連れ、カップルまで様々な年齢層が楽しそうに氷の上を滑っていた。


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