一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
そんな彼にお構いなしに言葉を続ける。
「ずっとそう思ってたよ。今までは暁人くんに甘えてたけど、本当はずっとそう思ってた。明日は休みだからずっと一緒に過ごしたいよ。暁人くんが迷惑じゃなければだけど、、。」
『迷惑な筈ありませんっ、、!』
「じゃあ、、帰ろ?早く2人きりになりたい。」
真っ赤になっているであろう顔を見られたくなくて、少し強引に彼を引っ張ると逆に前の方へと引っ張られてしまって体が傾く。
それに気づいた彼が受け止めてくれる。
頬に伝わる彼の心音は激しく音を立てて、何事かと顔を上げると私と同じ顔をした彼の姿があった。
『、、あまり可愛い事ばかり言わないで下さい。心臓が保ちません。』
「でもずっと言えなかった本音だよ?私はようやく言えて少しスッキリした。」
『だとしても不意打ちは駄目です。』
「じゃあ今度から沢山言うようにするね?」
『免疫がつくまでに情けない顔ばかり見せてしまうので、時々でお願いします。』
互いに同じ気持ちなんだと気づいたら、心がくすぐったくてでも心地良くて自然と笑みが溢れる。
気づけばしっかりと手を繋ぎそのまま穏やかな雰囲気の中、彼の部屋へと向かうのだった。