一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


それは息が出来ない程、激しく情熱的なキスで目眩がするくらい長くて終わりがこないキス。


呼吸が出来なくて苦しいのに、それでも嬉しくて唇が一瞬離れた時に本音が漏れる。









「暁人くん、、もっと、、、。」





私の小さな呟きが聞こえたのか、それからは更に激しさを増して互いの唇を貪りあった。

乱暴に押さえつけられた手首は痛いくらいなのに、まだ触れてもらえる事に喜びを感じている。









もうどのくらいキスをしていたか分からないくらいで息苦しさで呼吸も乱れる。

彼もまた呼吸は乱れ、肩で息をしているくらい苦しい筈なのに唇を離そうとはしない。







そんな彼の余裕のない姿にゾクゾクと身体が震え全身が熱を持つ。



もう何も考えられない。










自分が不安に思っていた事も泣いていた理由も何もかも分からなくなった。

上手く頭が働かない中、気づけばバスローブはベットの下へと落ちていて淫らな下着姿で彼とキスを交わす。






最後に舌を甘く噛まれた所で我に帰り、肩が跳ね上がるとようやく彼の唇が離れた。



呼吸が上手く出来ず苦しかったせいか視界は涙でボヤけていて、彼の表情がよく見えない。


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