一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
episode10


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微睡の中、ぼんやりと目が覚めたのは大分日が上がってからだった。


前回とは違い、全身の倦怠感と疲労感で指先一つあげるのも正直かなりキツい。




でも少し汗ばんだしっとりとした温かくてガッチリとした肌に包まれているという目覚めに、なんとも言えない幸福感を感じる。







隣を確認すると相当深い眠りについているようで、少し体を動かしてみたが微動だにせず、彼の静かな吐息が耳にかかる。

それがあまりにもくすぐったくて、身をよじるとようやく彼が目をゆっくりと開けた。
















「おはよう、暁人くん。」

『お、おはようございますっ、、!すみませんっ、、狭かったですよね!?』








目が合うと慌てふためいて抱きしめていた力を弱めた彼だったが、そんな彼の胸板に自ら頬を寄せる。










「ううん、暁人くんの温もりが温かくて、、、だからその、、まだこうしていたいな。」

『っ、、、そんな風に可愛い事ばかり言わないで下さい!!昨日なんてあんなに無理をさせてしまったのに今だって自制が効かないんですからっ!』

「うん、、身体がね、思うように動かないの。」

『、、、謝りませんよ。ちゃんと忠告はしましたし、こっちの気持ちも知らないで無自覚に煽って、紗江さんが可愛い過ぎるのがいけないんですから。』




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