一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
普段絶対に着ないであろう清楚なワンピース。
髪も緩く巻いてみた。
私にみたいな巨漢な女には似合わないと分かっていたけど、少しでも彼に見合う女性に見られたくて背伸びをした。
それが早々に彼にバレてしまい途端に恥ずかしくなって小さく俯くと突然彼に引き寄せられギュッと抱きしめられた。
『、、あの人に見せるのが勿体無いです。紗江さんがあまりにも素敵すぎてお前には釣り合ってないと言われそうで怖いくらいです。』
「そ、それは私の台詞だよ。」
『早く終わらせて、、デートに行きましょう。』
少しだけ彼の大きな身体が震えていて、緊張しているのが分かる。
そんな彼の身体を力一杯抱きしめ返して彼の手を取った。
「、、うん!そうしよっ!!行きたい所は暁人くんが決めてね?私は暁人くんと一緒ならどこでも楽しいからっ!」
笑顔でそう答えると驚いた顔をした後に、くしゃりと笑って大きく頷いてくれた。
そして硬く手を繋いで部屋を出た。
車に乗っても繋がれた手が離れる事はない。
指と指をしっかりと絡め離れないように硬く繋いで、目的地へと向かった。