一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
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たどり着いたのは都内で1番大きい総合病院。
「どうして病院、、?もしかしてお父さんは体調が良くないの?」
『秘書の芳川さんの話だと年に一度している1日掛かりの定期健康診断だそうです。だからその定期健康診断の日と被った事もあって直ぐにこの話が実現してしたみたいですね。でなければこんな早く捕まる筈がありませんから。健康診断の為に予定を空けていたのでしょう。まるで〝ついで〟のようで紗江さんに対して失礼極まりないです。』
「お忙しい方ならそういう健診は大事だよね。それにそのお陰でこんなに早くお会いできるなんて、凄くラッキーだったねっ!」
眉間に皺を寄せて冷たい表情をしている彼にワザと明るく声を掛けるといつもの優しい彼に戻って笑ってくれた。
『そういって貰えると凄く、、有難いです。ありがとうございます。』
「行こう?」
『はい。』
ギュッと互いの手を握りしめて〝きっと大丈夫〟と祈るように病院の中へと足を進めた。