一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
episode13
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翌日、直ぐに行動に出ることにした。
こういうのは早い方がいいと思ったのだ。
長期戦は覚悟しているし、出来るだけ早く彼のお父さんに治療をして欲しい。
朝一に彼と一緒に仕事終わりに食事をする約束を取り付け、仕事に没頭した。
少し残業になってしまったが、丁度彼も同じタイミングで仕事が終わり2人並んで退社した。
向かったのは私の部屋だ。
今日は外で食事をするよりも2人きりの空間でゆっくりと食事をした後に話そうと思ったからだ。
「暁人くん、適当に寛いでて〜?直ぐに作るから。」
『お疲れの紗江さんにだけ料理をさせるなんて。俺も何か手伝わせて下さい。』
「それはお互い様でしょ?私は作るのが好きだからいいの!ほら、、座って?」
『いや、、。』
部屋に着くなり、2人でキッチンに直行して軽い言い合いをしてしまう。
未だにキッチンから出て行こうとしないと彼に横目で視線を向ける。
「2人とも長身なのにその2人が同時にキッチンに立ったら狭いよ。料理もしずらいし。」
『っ、、すみません。そうですよね。』
「そう思うなら向こうで座って?直ぐ出来るし。できたら呼ぶから運ぶのはお願いしてもいい?」
『はい!勿論です。』