一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
きっと必死に葛藤して出した決断だ。
そんな彼の言葉に涙が溢れる。
「ううん、私こそありがとう。信じてくれて、、本当にありがとう。」
『それはこちらの台詞ですよ。ほら、、もう泣かないで下さい。今日は平日ですから目が腫れたままだと皆が心配します。2人でシャワーを浴びてから出勤しましょう。』
「うん、、。」
彼は私を軽々と抱え上げると浴室まで連れて行ってくれた。
そして優しく隅々まで洗ってくれる。
勿論恥ずかしさもあったが、それ以上に嬉しさが勝った。
心が通じ合ったような、深く繋がったような、、そんな感覚だった。
シャワーを終え、軽く朝食を食べ終わり、出勤の支度を終える頃には足腰も良くなり2人手を繋いで会社へと出勤した。
周りから怪訝な視線を浴びるのは覚悟していたが、反応は思っていたのとは違い温かい眼差しを向けられた。
疑問に思い、真由ちゃんに尋ねると穏やかな表情で答えてくれた。
「みんな凄く心配してたのよ。最近はほら、ぎこちなかったでしょう?2人は今や我が社1の憧れのカップルなの。そんな2人がよそよそしいと皆んな心配で仕方なかったんだよ。口には出せなかったみたいだけどね?なんでかな〜、、2人が幸せそうな様子を見るとこっちも幸せな気持ちになるのよ。これが幸せのお裾分けってやつなんだろうねっ‼︎」