一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
少し早く着き過ぎてしてまったらしく、カフェに彼の姿はない。
ウロウロとしているのもおかしいと思い、カウンターに座ってコーヒーを注文した。
コーヒーが半分くらいになった時に背後に気配を感じ彼かもと勢いよく振り向くと知らない男性が立っていた。
「綺麗なお姉さん。お一人ですか?」
最初は自分の事だと分かっていなくて、直ぐにカウンターに向き直したが気配がなくならない事に気づき仕方なくもう一度振り返った。
「いえ、、待ち合わせです。もうじき来るんです。」
「本当に?暫く貴方の姿を拝見していましたが、もう随分とここに座っておられましたよね?こんな綺麗な人を待たせるだなんて信じられないな。そんな男なんてやめて俺と食事でもどうですか?」
「結構です。彼は今とても忙しいみたいなので遅れているだけです。それに待つのも嫌いじゃないので、、。」
「貴方は綺麗なだけじゃなく、とても健気だ。相手の男の事を愛しているんですね。疑いもせずに真っ直ぐに想い、信用している。恋人にするならパーフェストな女性だ。でも、、だから悪い男に騙されるんですよ。経験はありませんか?」
何故見ず知らずの人にこんな事を言われないといけないのか腹が立ってきてつい、声を上げた。