一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
episode15
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社会人となって初めての平日2日間の休みを貰った。
でもじっとしていられない性格で仕事が気になってソワソワとしてしまい、3日目には実家から通う形で仕事へと復帰した。
電車に揺られながら会社に近づくにつれ緊張してしまう。
彼と会ったら何と声を掛けたらいいのだろう。
それとも避けた方がいいのだろうか。
でもそうなれば自然と私達が終わったのだと周りにバレて、暫くは話題の的になるだろう。
特に噂好きの女子からは恰好の餌食。
彼は社内でも人気があったし、何か言われるかもしれない。
そんな事を考えながら憂鬱な気持ちで社内へと足を踏み入れる。
庶務課のフロアに入って自分のデスクに着いて深く深呼吸をしてから頭を下げた。
「2日間もご迷惑をお掛けしました。お陰様で体調も万全になりましたので、今日からまた宜しくお願いします。」
そう声を掛けると一斉にこちらに視線が集まった。
何を言われるのか怖くなり、ぎゅっと体に力が入って俯くと同僚の立ち上がった気配を感じた。
そして次の瞬間には取り囲まれた。